一面の銀世界を見たくないですか?
冬の北海道ならいつでも見れると思いがちですが…天気が悪いと銀ではなく灰色世界になることも…
せっかくなら太陽の下でどこまでも広がる雪景色を眺めて欲しい。
そのために、過去20年の気象統計を駆使して北海道旅行のベストタイミングを解説します。
いきなり結論
★全道的には、2月上旬(雪まつりの時期)がベスト
★札幌市
- 1月下旬~2月中旬
⇒雪がやみ晴天率が上がるが、プラスにはならない
★旭川市(美瑛富良野も同じ)
- 1月下旬~2月下旬
⇒雪がやみ晴天率が上がるが、プラスにはならない
★函館市
- 12月⇒3月に近づくほど良い
⇒もともと銀世界からは程遠いので、ちょっとでも暖かい3月よりの方が良い
★帯広市、釧路市、網走市
- 12月~3月 いつでも良い
⇒冬を通じて日照率は高く、雪も余り降らないので、他の都合に合わせて来るのが良い。
流氷なら2月/極寒なら1月の陸別(帯広市の近く)など…
★倶知安町(ニセコ)
- 新雪なら12~1月。快適さなら2月。
⇒目当ては新雪だと思うので、自分の体力と相談
気温が低い中での、豪雪は想像以上に体力を消耗するため、自分がどれだけ耐えられるか…を考慮して遊びに来てください。
- データは気象庁のサイトから取得
- 2001年〜2020年の月ごとの平均値を取り出して解析
- 札幌市、旭川市、函館市、帯広市、釧路市、網走市、倶知安町(ニセコ)で比較
気温
最初は気温で比べます。
最高気温が0℃を超えない真冬日も珍しくない冬の北海道。
実は北海道民は+1℃や+3℃など中途半端に0℃を超える日が一番キライです。
なぜなら…雪が溶けて道路がビチョビチョになるから。
…と思ったら、夜にはまた凍り、ツルツルになるから!
しかも一度溶けてしまうと、”一面の銀世界”じゃなくなってしまうので、魅力も半減します。
ということで、冬の北海道に来るなら、「気温がプラスにならない時期」がオススメです!
平均気温
12月~2月まで全てマイナスですが、3月の札幌と函館はプラスになります。
年中温かい函館は別として、札幌の3月は溶けた雪が白銀とは程遠いので、旅行者にはオススメできません。
日最高気温の平均
平均気温だけに囚われてもいけません。
日中に雪が溶けては意味が無いので最高気温もチェックします。
日最高気温の平均では2月でも札幌はプラスに転じています。
もちろん1月に近い上旬は冷えていて、3月に近い下旬は暖かくなります。
白銀を見たければ2月前半までが勝負です。
日最高気温の平均
日最低気温の平均もチェックしてみましょう。
12月~3月を通じて、全地点でマイナスです。
溶けた雪もトゥルットゥルになるわけです(^ ^;)
ポイント!
- 3月は全地点で雪が溶けるので、2月中に(札幌は2月上旬までに)来道がベスト
- 雪が溶ける前は銀世界でキレイ
- 雪が溶けたあとは日中は運転がしやすい
- 雪が溶けると歩道もぐちょぐちょ
- 雪が溶けても夜間は凍るのでツルツル⇒本気で危ない
天気
雪が溶けていないことと同じくらい天気も重要です。
曇天の時に銀世界を見ても、それは灰色の世界ですから…
冬の間は常に晴れている道東(帯広、釧路、網走)を別にすると、3月に近づくほど日照率(太陽が出ている割合)が上がる(晴れる確率が高くなる)のが分かります。
日照時間とは直射日光が地表を照射した時間。
実測の日照時間と、可照時間との比を日照率という。
気象庁 気象観測の手引きより
日照率
ポイント!
- 3月に近づくほど晴天率は上がる。
- 場所によっては、3月は12月の2.4倍も晴れる!
- 晴れていれば気温は低くとも寒くない
- 銀世界は晴れた日がキレイ
- 気温が高い+晴れだと雪が溶けてぐちょぐちょ
雪
最後に雪の量についても考えましょう。
釧路や帯広などもともと余り雪が降らない地域もありますが、それでも傾向は同じです。
傾向とは…12~1月にドカッと降って、2,3月は雪の降る量は減ります。
降雪量合計
最深積雪
降雪だけでなく、積雪も見てみましょう。
3月でも対して変わらないな…ではないんです。
2月→3月で減っていますが、これは除雪されていない観測所でのこと。
除雪されている道路では、ほぼ雪がなくなるということです。
日中の運転や歩行はしやすくなりますが、真冬らしさはなくなります。
ポイント!
- 雪は12~1月にドカっと降る
- 3月になると溶けて積雪は減る
- 雪が降ると銀世界が楽しめる
- でも降っている時は灰色なので、観光する時だけ晴れて欲しい
冬の北海道旅行のベストタイミング まとめ
気温/天気/雪でそれぞれ検討した事をまとめます。
- 道東を除き、12~1月に雪が降る。この間は晴れが少ない。
- 2月の下旬になると、気温がプラスになり、雪が溶ける。
- 道東は冬を通じて晴れている
このまとめを元に、都市ごとに旅行のベストタイミングを出します。
★全道的には、2月上旬(雪まつりの時期)がベスト
★札幌市
- 1月下旬~2月中旬
⇒雪がやみ晴天率が上がるが、プラスにはならない
★旭川市(美瑛富良野も同じ)
- 1月下旬~2月下旬
⇒雪がやみ晴天率が上がるが、プラスにはならない
★函館市
- 12月⇒3月に近づくほど良い
⇒もともと銀世界からは程遠いので、ちょっとでも暖かい3月よりの方が良い
★帯広市、釧路市、網走市
- 12月~3月 いつでも良い
⇒冬を通じて日照率は高く、雪も余り降らないので、他の都合に合わせて来るのが良い。
流氷なら2月/極寒なら1月の陸別(帯広市の近く)など…
★倶知安町(ニセコ)
- 新雪なら12~1月。快適さなら2月。
⇒目当ては新雪だと思うので、自分の体力と相談
気温が低い中での、豪雪は想像以上に体力を消耗するため、自分がどれだけ耐えられるか…を考慮して遊びに来てください。
雪まつりは例年2月上旬に行われますが、「晴れが多いが雪は溶けないベストタイミング!」ということですね。