北海道在住、夏も冬もアウトドア大好きの寅パパです。
いきなりですが白状します…
以前は寒くなるのが嫌でユニクロのヒートテックをかなり揃えていました。
それでも相変わらず寒いので、最近よく聞くレイヤリングシステムについて勉強して…
ヒートテックを着込むのをやめ、もっといい下着を着たら寒くなくなりました!
ダウンジャケットとかはこれまでと同じです!
周りの人を観察していると、以前の私みたいに冬の服装について誤解している人がたくさんいて、もったいないなーと思っています。
特徴的なのはこんな人です…
下着はいつものヒートテック。ダウンに高いやつを買えばオッケーでしょ!
とか思っている人…
雪まつりや旭山夜の動物園など、北海道の極寒の観光地ではこんな人もよく見ます。
あれこれ着込んでドリフのお相撲さんコント状態になっている人。以前の私なのですが…今考えるとお恥ずかしい
今考えるとレイヤリングシステム的には全然ダメな状態でした。
その後、下着に気を使った結果、なんと以前より寒いところでも快適に遊べるようになったのです。
しかも下着やインナーを良いものにして、アウターはほどほどにするほうが、逆の場合とくらべてトータルで安上がりになるのもうれしい誤算でした。
私は北海道のアウトドアアクティビティが大好きで、夏は釣り、登山、自転車、キャンプを、冬はスキー、山スキー、ワカサギ釣り、そり遊びをと、働く時間を犠牲にしてまで毎日遊び回っています。
この記事では、北海道大好き寒がり寅パパが、真冬の北海道でも快適に過ごせるコスパの高い防寒着を紹介します。
防寒で気にすべき5つのポイント
【ポイント1】快適な服装の基本はレイヤリングシステム
レイヤリングシステムとは、服を何層かに分ける考え方です。
日本が誇るアウトドアブランドのモンベルさんのHPにわかりやすい図があったのでお借りしました。
モンベルは3層ですが、他のとあるブランドで5層としているところもあります。
いずれにせよ、3-5層構造にしてそれぞれに役割をもたせた考え方です。
難しく考えることはありません。下着-インナー-アウターに保温ではない役割を与えているだけです。
このレイヤリングシステムの重要なポイントは2つあります。
- 3つの層に分けて、無駄に重ね着しない
- 全ての層で保温しようとしない
それぞれ説明します。
- 3つの層に分けて、無駄に重ね着しない
⇒どの層にも共通している役割があります…それは【透湿】
寒さの原因は汗冷えなので、いかに汗をかかない/かいてもすぐに放出することを考えます。
重ね着すると透湿性能が落ちるのでやめましょう。
- 全ての層で保温しようとしない
⇒暖かくする=保温と考えがちですが、その考えを捨てましょう。
下着:肌をサラサラに保つ
インナー:(汗を排出しながら)保温
アウター:(できれば汗を排出しながら)風雨雪を防ぐ
ことに専念しましょう。
レイヤリングシステムを構築し、無駄な重ね着はしないことが何よりも重要になってきます。
【ポイント2】寒さの原因はムレ
冬にお風呂から出るときを思い出してください。
濡れているときはとても寒いですが、水滴を拭いたとたんに寒さを感じなくなりますよね。
これは気化熱が影響しています。
つまり、汗などの水分は常に接するものから熱を奪って蒸発しようとしているのですが、これが寒さの原因となります。
都会で電車移動の場合はもちろん、スキーや札幌の雪まつりなど、寒い日に行動する場合でも常に寒いわけではなく、温かい場所に一時的に滞在した後や、息が上がる動作をして汗をかいた後だけ寒かったりします。
人間の体というのは常に体温調整をしているため、少しでも温かい場所にいたり運動をしたりすると体温調整のための汗をかいてしまいます。
なので、この汗を少しでも早く体から離すというのが重要になってきます。
つい忘れてしまうのが、出発前に玄関で着込んでいる時間です。汗が滲(にじ)んでくるのがわかるので、扉を開けるまでアウターは着ないようにしています。
【ポイント3】綿素材は乾きにくい⇒寒い
抜群の着心地から下着に使われることも多い綿素材をアウトドアでも使ってしまいがちなのですが…
綿素材はとても乾きにくいという特徴があります。
家の中のパジャマなど、すぐ着替えられる環境であれば問題ないのですが、そうでない環境では一度汗をかくと、ずっと湿り続けてしまい、体温が奪われ続けることになるので、アウトドアで使うことはタブーとされています。
吸水性が良いので肌の汗は吸い取ってくれますが、それを発散しないので、ジワジワ体を冷やすことになります。
【ポイント4】ダウン素材は濡れると保温力が無くなる
毛の周りに蓄えた空気のおかげで抜群の暖かさを誇るダウンですが、濡れてしまうと極端に嵩が減ってしまい温かい空気を蓄えられなくなります。
なのでダウンに湿気は厳禁とされています。
雨に濡れることはもちろん、ダウンの内側の体から発汗された汗によっても保温力は落ちるので、激しい運動をする際はダウンをまとわないようにしましょう。
登山者は万が一に備えてダウンをバックに入れていますが、テント泊する夜間や休憩中を除いて登山中はダウンを着ません。
…想定しているのは汗が吹き出るような、激しい運動なので、そうでないのなら暖かいダウンは是非着たいところです。
ちなみに真冬の北海道の雪は、服に積もったとしても溶けないので、ダウンを濡らすことはありません。
【ポイント5】過度な防寒は厳禁 ちょっと寒いくらいがちょうど良い
-10℃の極寒に行くとなるとあれもこれもと着込んでしまいますが、過度な保温は汗冷えのもとです。
都会の人が出勤時に電車に乗るのもそうですが、スキー時の板を持って歩く時や、雪まつり観光中の室内に入る時など、全行程が極寒ということはほぼないと思います。
汗をかかないことが後々寒くならない秘訣ですので、すぐに汗をかくような格好は避けるようにします。
「寒くない」だけを追い求めず、「寒くない」と「汗をかかない」を両立させる中間的な格好を目指しましょう。
ちなみに…自転車の後ろや登山用ベビーキャリアでおんぶされている赤ちゃんは全く運動せずめちゃくちゃ寒そうでハラハラします。
ちなみにヒートテックは…
レイヤリングシステムを勉強するまでは、私も過信してきたユニクロのヒートテックですがここ数年はほぼ着ることがなくなっています。
理由は「吸湿発熱」という特徴と、素材にレーヨンが入っているためです。
素材は年々変わってきていて、数年前には存在していた綿が入っている製品はなくなっていますが、未だに速乾性に劣るレーヨンが入っているのがどうなの?と思っています。
さらに、汗をかいた後に乾くのが明らかに遅く、かいた汗を元に発熱する仕組み「吸湿発熱」に意義を見いだせないのですよね…
汗をかくような時は涼しく、汗をかいていない時に暖かくなりたいので発想が逆だと思い敬遠しています。
防寒に気にすべきポイントのまとめ
それでは、防寒について気にすべきポイントをまとめます。
- レイヤリングを基本とし無駄に重ね着しない
- 汗をかかないように気をつける。汗をかいた場合を考えて速乾性のある服を選ぶ
- 綿素材は使わない
- 激しい運動の時はダウンは着ない
- 過度な防寒はやめる。暑くも寒くもないを目指す。
もうひとつ思い出してほしいのが、服は外側に行くほど値段が高くなるということです。
アウターレイヤーとして5万円のダウンを着ている人は多いと思いますが、下着や肌着に安物を着ていたら全体の効果は半減してしまいます。
極寒の地でも寒くならない防寒着を紹介
それでは私がたどり着いた、極寒の地でも寒くならないコスパの高い服装を紹介します!
ベースレイヤー(下着)に一番気を使う
何はともあれベースレイヤーに気を使ってみてください。
ベースレイヤー(下着)はホットクルーシリーズがおすすめ
ベースレイヤーにはTHE NORTH FACEのホットクルー/ホットトラウザーズシリーズ
例えば一点豪華主義でどれか一つだけ買えるとすれば、真っ先にこのシリーズをおすすめします。
光電子®という素材を使っており、自身の体から出る遠赤外線のふく射により、直接人体を「保温」し、自然で快適なぬくもりを生み出すため、不自然さが全くない快適さがつづきます。
メーカーのHPに「発熱などの「加温」タイプの繊維との大きな違いです。」とあり、ヒートテックに対する自信が伺えます。
このシリーズの何がいいかと言うと…
寒くないのは当たり前なのですが、暑いとも感じなくなりました。
当然速乾性も優れており、かなり激しい運動をしない限り汗が残ることはほとんど無いので、汗冷えすることなく快適な状態が一日中続きます。
ベースレイヤーのさらに下にはミレーのダイナミック
タイツみたいなベースレイヤーはたくさんの種類があるので、良いのですが、さらに下をどうするかという問題があります。
ここで綿のパンツを履いたら意味ないってことでしょ!
その通り!パンツをはかない(ノーパン)で直接タイツを履くという方法もあるけど、最近爆発的な人気を博している下着があるのよ!
MILLET(ミレー)のドライナミックメッシュシリーズは常に肌をサラサラに保つ優れもの
B’zの稲葉さんにヒントを得たとしか思えないあみあみの下着です。
初めて見た人に「本当に暖かいの??」なんて驚かれますが、とても機能的で結果的に体をほんっっっっとに暖かく保ってくれます。
ほとんど水を含まないあみあみの生地が肌の汗を外側に放出するため、肌をサラサラに保ってくれることにより、汗冷えを防いでくれるようです。
メーカーの説明にはこんな風にかいてありました↓
着た瞬間から汗を感じなくなるのでとても快適で、冬だけでなく夏も手放せない一品となっています。
アニキー!帰りの温泉が恥ずかしそうなんだけど!
最初はそうだったけど、嵐の松潤くんがライブで使っていると紹介してくれた頃から、世間に認知されてきて、最近は何も感じなくなったよ(私は)。
パパそれいや
残念ながら娘には不評です⤵⤵
ミドルレイヤーはフリース一択
ここまで説明したように、ベースレイヤーに光電子素材を、さらにその下にドライナミックメッシュを装着していれば、半分以上防寒に成功したも同然です。
後は綿素材などの速乾性がない素材を避けていれば大丈夫で、ミドルレイヤーにはフリースが暖かく透湿性も高いのでおすすめです。
ぶっちゃけユニクロ製のフリースでも暖かさには大差ないのですが、アウトドアブランドのフリースは軽くて動きやすいという特徴があるので、お財布と相談しながら揃えましょう。
少し高いですが、パタゴニアのR1シリーズは薄いのに熱くも寒くもない快適さをもたらしてくれる優れものです。
アウターレイヤーは透湿性を確認
アウターレイヤーが少し難しくて、ここでも透湿性が求められます。
ただしアウターレイヤーには透湿性と相反する、防風防水性能が求められるので、これらを両立した製品は値段が高いことがほとんどです。
お金が十分あって、激しい運動をするのならGORE-TEXや似たような素材のアウターがおすすめですが、アウターまで来ると多少透湿性に難があってもなんとかなるので、お財布と相談しながら揃えるのが良いと思います。
服以外の保温装備
服以外にも気を使ったらよい装備品は多いので、ついでに紹介します。
私の感覚では1000円払うごとに1℃分くらい稼げるイメージです(限界はありますが)。
靴下はSmartwool(スマートウール)が抜群に暖かい!
意外に気を使う人が少ない靴下ですが、登山用の靴下はめちゃくちゃ暖かいです。
私もPatagonia⇒YAMAtune⇒…と試してきましたが、メリノウールを使ったSmartwoolが今までで一番暖かく快適です。
スキーで足がカチンコチンになる人は、値段も2~3千円くらいなのでぜひ試してみてください!
ぼくも買ってもらってから、足がカチンコチンになることがなくなったよ。
防寒ブーツはワークマン製が安くて暖かい
北海道に観光にくる本州の方が悩みがちな靴ですが、ワークマンの防寒ブーツを新調するのはどうでしょう。
北海道の空港には、後付で靴に装着する滑り止めが売っていますが、逆に危険になることも多いのでおすすめしません。
と言うのは…下に金属がついている滑り止めを履いたまま室内の床を歩くとツルツル滑ってとても危険なのです。
雪道の上では安全な滑り止めも、床の上ではとても危険なので、トータルで危険なものということになってしまいます。
ということで、防寒ブーツを新調するのがいいのですが、ワークマン製のブーツは価格が2~3000円なのにめちゃくちゃ暖かく、雪道でもグリップが効くのでおすすめです。
唯一の欠点は耐久性がなく1シーズンでボロボロになることなので、私は毎シーズン通勤用に購入しています。
スキーをするならつま先の保温にMASKIが役立つ
北海道のスキー場、とくに旭川近郊や富良野やトマムなど道北になると、日中でも-10℃を下回る日が出てきます。
そういった時に一番冷たくなるのが、ブーツの中のつま先で、カチンコチンになった記憶がある方も多いのではないでしょうか?
それもMASKIを履いているとかなり緩和されます。
どんな温度でも絶対カチンコチンにならないわけではありませんが、通常より-5℃分くらい稼げる…と私は感じています。
まとめ
ということで、北海道のアウトドア大好き‐なのに寒がりの寅パパがおすすめするコスパが高い防寒方法を紹介しました。
いろいろ紹介しましたが、以下の言葉だけ忘れないでください。
予算があるなら、アウターよりインナーにコストをかけてコスパよく防寒!
この記事を読んだ方が、寒くならずに北海道観光を楽しんでくれることをこころより願っています。